「諏訪育ち」
柳子谷郁子著
2017年03月30日初版第1刷発行
:第三文明社
5(月)未明、パリ発で高田賢三さん逝去の第一報。
決算委員会委員で、先週~今週~来週と缶詰状態中のこと…。
9(金)「産業労働部」の質問内容を熟考…
1.観光地の魅力向上について
2.中小企業のAI・IOT活用支援について
3.地場産業の海外展開について
4.高齢者雇用の促進について
この「3.地場産業の海外展開について」筆を走らせた原稿が以下のものです。
質問し終え帰宅後今日の夜更け、あらためてこの本に目を通すと…
Kenzoさんを訪ねてのパリ老年探偵団記述は「萌黄色のカーディガン」4ページのみ。
だからこそ、想い出が一杯の走馬灯に昇華する語りがより際立って脳裏に刻まれているのだと納得しました。
世界のKENZO、パリのケンゾーと称されるパリ・モードコレクションのレジェンド高田賢三さんが、亡くなられました。
4(日)から5(月)に日めくりされた直後の第一報に接し、その翌日朝刊で突然の訃報を報じる神戸新聞に、私にとってKENZOさんを語るにはなくてはならない存在の大学の先輩である柳谷義則さんが「「まだ生きていると思っている」と声を振り絞った」との掲載記事。
姫路西高の同級生クラスメイトとして、当時学ランで風切る高校生の良いことも悪いことも生意気なこともやってきた仲だと、親しく聞かせられてきた語り口からくる哀惜の深さを想い、そしてまた奥様の作家柳谷郁子さんのエッセイ集「諏訪育ち」で描かれる、近年パリにKENNZOさんを訪ねた老年探偵団の人生修学旅行が繰り広げる、寝床の枕投げを思わせる自由な精神がなせる闊達さを想い、つい涙が紙面に落ちインクがにじんでしまいました。
KENZOさんのお姉さんが、ご自分の実家を舞台に丁々発止できりまわしておられた「お好み焼き屋 高田」。何度舌鼓をうったことか。世界のKENZO、パリのケンゾー、パリ・モードコレクションのレジェンド高田賢三をビッグバンに導びく助走路が、このお姉さんのかもしだす時空間だったのだなと、毎度毎度かみしめながら…。
そう、枕を振ったところで…。
県内には数多くの地場産業の集積があります。
かくいう話題には、ついつい製品に、商品に、仕上げられた「物品」に目が奪われがちですが、実は、淡路の、摂津の、丹波の、但馬の、美作の、備前の、播磨の、(兵庫は五国とキャッチコピーで謳いますが、佐用町には美作の地が、赤穂市には備前の地が、わずかながら含まれていることを忘れてもらってはいけない…そう考えることからあえてこの二国を含ませていただく)それぞれの四季の輪廻が馳せる風土と、そこに生まれ育ち、脈々と伝えられ伝えてきた得も言われぬ人間の息吹の舞いが織りなす「物語」があってこそ成せる業なのだと、あらためて申し上げたい。
姫路城下から、播磨から、兵庫から、日本から世界のモード・レジェンドになった高田賢三さんを偲びながら、この兵庫の土地土地地場産業の振興に向けた海外展開について、コロナ禍を乗り越え、県としてどのような目を向け支援をしていくのか、夢を語っていただきたい。
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