「ふるさとに響きあり」

(アクアホール誕生秘話)

 「ふるさとに響きあり」を主宰した出発点は…
◇1995年4月:公職(揖保川町議会議員)選挙に立候補する際に  
◆政策公約に掲げた…
 「小さな街から、世界の息吹に触れる」に、端を発します。
 その具体策として…、
  ホールを、造りましょう。音楽に特化した専門ホールを、創りましょう。
​   と…、構想をぶちあげたのです。
    そして…その実現のために、「コンサート・ホールで創る文化の物語」を提唱しました。 
                            (1995 年 6 月 30 日 揖保川町議会定例会 一般質問)   

  ☆求めるホールへのコンセプト=「ピアノ及び弦楽器」の生演奏に特質化した最上級の響き☆
    と、高く理想を掲げ、発信しましたが、
     対するは、田舎のホール=講堂あるいは集会場、せいぜい多目的用途で充分、
      また、音響装置というのはマイクやスピーカーという概念。
       そんなところに、田舎だからこそ、この小さなまちだからこそ…と、
        「コンサート・ホール」という斬新で、まったく異質な方向へ、
          ときほぐしていくには、誘導していくには、どうすればよいだろう。
   「百聞は、一見にしかず…」と考え、「見る前に跳べ」…とばかりに、行動で表現し、突っ走ったのです。
            
 いかにして具現化し、この地に住まう人々のこころに、共鳴の輪をひろげるか:
  頼りは、私なりに想い描く使命感のみ!
   先ずは…
    建設啓蒙をはかる。そのためには…
     「プロの生音」と、膝が触れるほどの距離で触れあう機会をつくる。そのためには…
      幸いにして、プロの、しかも超一流の交響楽団に所属する友人知己に恵まれ、
       彼ら彼女らの卓越した技能と人脈を頼りに…
        そして、仲間の友情を支えに…
         「ふるさとに響きあり」を主宰し、行動をもって知らしめ、理解者を、同志を…増やしていこう!
そう夢高らかに腹をすえ、「ふるさとに響きあり」を主宰し、活動を始めたのです…
  開催日     ☆タイトル                   :主な出演者(敬称略) :会場        
①1995.07.01 ☆チェロとコントラバスのための二重奏ソナタ  :山岸 孝教     :揖保川町公民館    
②1995.09.02 ☆宇宙に想いをはせる             :黒田 武彦     :揖保川町文化センター 
③1995.09.06 ☆弦楽五重奏 その魅力            :長谷川 悟     :正條自治会公民館   
④1996.03.08 ☆ヴァイオリン ストラディヴァリウスの響き  :高瀬 真理     :揖保川町文化センター 
⑤1996.06.01 ☆読売交響楽団 Gコンサートマスターを迎えて :高瀬 真理     :揖保川町文化センター 
⑥1996.11.30 ☆新進アーティストの競演           :高橋 千恵     :揖保川町文化センター 
⑦1997.01.06 ☆春を呼ぶ ニュー・イヤー・コンサート    :山川 茂・長谷川香:太子町あすかホール  
⑧1997.02.22 ☆F.シューベルト 生誕 200 年記念コンサート :森 美加    
 :太子町あすかホール    
 ◎③クレーン車を用い、グランド・ピアノを二階会場に持ち込んでの開催。文字通りひしめき合い、演奏者と観客が
   これほど身近で、生音をはさんで、こころと心が接する演奏会は、本場ウィーンなどで小さな教会を会場に演奏会を
   経験している出演者にとっても、あとあと笑顔の思い出になる得がたい機会となりました。

◆1997 年 3 月:定例会において、新年度予算に文化福祉総合会館の用地取得が計上される。
         3 月 25 日「文化の誕生は、施設建設の企画段階から始まる」と力説し、
           「公開コンペティション(設計競技)」を提案。(3 月定例会 一般質問)

◆1997 年 6 月:定例会において、指名(5 社)公開コンペティション(設計競技)に予算計上される。
         6 月 30 日「設計競技をするからには、審査する側にこそ、その理念が問われること」。また、併せて
           「ホール・図書館が持つ社会性から、館長を含み専門スタッフを公募する意義」に迫った。
                                        (6 月定例会一般質問)

◆1997 年 12 月:定例会において、建設用地買収費・基本設計料が予算計上される。
         12 月 22 日「設計競技のプレゼンテーション(提案)を、住民・行政・設計家の交流イベントとして公開しよう」
            &「この参加・公開そのものが、まちづくりの物語になることを想起しよう」と訴え、さらに、審査の
            透明性をはかる必要から「創意をくみとれる審査陣容の強化を!」迫った。(12 月定例会一般質問)
◆1998 年 3 月:定例会において、実施設計及び造成工事費が予算計上される。
         3 月 25 日「五社による指名設計競技で採用されたモデルに対し、八つの観点から、質的改善」を具体的に提示し、
     「どこにもない、過去に例のない、弦楽器の響きに特質したホール。それこそ、だからこそ、我が町に必要」と迫る。
                                               (3 月定例会一般質問
  開催日    ☆タイトル                  :主な出演者(敬称略)   :会場          
⑨1998.04.08 ☆ウィーン国立音楽大学教授トリオ      :バーバラ・ギスラー   :龍野市赤とんぼホール  
⑩1998.09.22 ☆シューベルティアーデ In Tatsuno     :畑 儀文      
 :龍野市赤とんぼホール  

◆1999 年 3 月:定例会において、建設費が予算計上される。
◇1999 年 4 月:揖保川町議会議員 2 期目に選出していただく。
◆1999 年 5 月:文化福祉総合会館が起工される。
  開催日    ☆タイトル                     :主な出演者(敬称略) :会場         
⑪1999.06.27 ☆ディオ・ボーズ  チェロとコントラバス      :秋津智承&長谷川悟 :揖保川町文化センター
⑫2000.11.05 ☆「やしの実コーラス」支援チャリティーコンサート :畑 儀文    
   :揖保川町商工会館   

◆2001 年 4 月:アクアホール竣工(総事業費 29 億 9,653 万円/1998~2001 年度決算認定額合計)
○ホール自体が大きな共鳴箱。音の響き:如何に機械の力で先駆的なシミュレーションを重ねても結果どうなるかわからない。
 それが狙い通り、弦楽器やピアノにピタリ、「ホール」が共鳴箱として一つの生命をもつことに成功。
 私が頼みとするプロの演奏家たちの智恵知識と五感に自身の第六感をくわえ、さまざまに設計施工者に次々迫ったことに、
 おそらくは意地を持ってでも応えてくださったプロ意識と能力。そのことも、大いなる僥倖だったに相違ありません。
 
◇「ふるさとに響きあり」が当初目的とした音楽専用ホールの完成。これををもって一つの節目とし、そのフィナーレに、
 黎明期①~⑫にあえて登場させてはいなかったジャンルから、以下の三者に登場してもらうことにしました。
 
  開催日    ☆タイトル                     :主な出演者(敬称略)   :会場     
2001.07.14 ☆胡弓:七夕(たなばた)コンサート         : 楊 興新(ヤン シンシン):アクアホール
⑭2002.07.06 ☆Jazz In the Star Festival            : 北村 英治        :アクアホール
⑮2004.06.27 ☆ガイア・シンフォニー地球交響曲  第 1 番(映像) :Enya(エンヤ)     :アクアホール
◎⑭クラリネット奏者 北村英治さんと同じ舞台に立てる機会を…中学生に。それがどんなに凄いことか、のちのちの思い出に
  なるに違いない。そう決め込み、Eijiさんに話すと満面笑顔で「いいね、いいよね。是非に!」。
  そこで、揖保川中学吹奏楽部の出演を町教育委員会に打診したところが…、見事に断られてしまいました。
  なんと情けない…と、幼なじみが校長に赴任していた赤穂中学校に足を運び、経緯を話すと即決で、快諾! この違い…!?
  当日、
  北村英治さんのステージで、ひとときながらJazzアンサンブルを愉しんだ生徒たちの、顔真っ赤にさせての高揚たるや…!
◇終始一貫、志あるところを理解し協力してくださった友人、知己、人生の先輩の方々には、いまもなお、こころから感謝しています。
 
「人間は、目や耳ではなく、精神で見聞きする」
 これが、今も変わりなく紡ぎ続ける、私の感覚であり、原点、信念です。
 
 「ふるさとに響きあり」…。
 「アクアホール誕生の礎」…にと身を挺した存在が、ホールを一つの楽器に見立てる響きに向かって、どのように願い、
 伝え、働きかけてきたのか。
 その歩みは…。安易に得られたものではない、戦いと葛藤から学び得たものなのだということ…。
 その歩みが…。どんなに躍動に充ちた誕生までのドラマであったかということ。
 その物語が今に続くという、省みるところにこそ、新た生命が湧くということ…。
 「文化とは何か」…。
 旧揖保川町の枠から大きくふくらんだ新生たつの市となったればこそ、より、なお想い巡らせていただきたく思います。
 いまや、アクアホールの響きは、この地域一帯を魅了し、世界の息吹に触れる窓辺として受け入れられています。
 ひとり一人の足跡そのものが…文化なのだと確信するが故に、確かな事実の積み重ねを、ここに明記する次第です
 
 「ふるさとに響きあり」
 響き合う出会い、その響会活動は…、休止中。そう…付記し、このコーナーの結びと致します。